私が理学部数学科を選んだ理由
つい先日、少し用事があって母とLINEで話していた時のこと。
高校生の妹が勉強を頑張っている、という話を聞き高校生の頃が懐かしくなりました。
考えてみると、一年前のこの頃は本当に勉強ばかりしていました。
やってもやっても不安で、不十分にしか思えなくて。
でも、自分がやるべきこともよくわからなかった気がします。
それに、あの頃は自分が本当にやりたいことがわからなくてずっとモヤモヤしていたように思います。
当時の私は教育学部志望でした。教育学部の数学や理系のところを志望していました。
でも、正直なぜ自分がそこを志望しているのかといわれてもはっきりと断言できるほどの決め手はなかったように思います。
夏休みに母校の文化祭に行ったのですが、高校3年生の後輩と話していると自分の志望に自信がないとか本当にこれでいいのかわからないとか不安の声を多く耳にしました。
というわけで、私が進路決定の時にどんなことを考えて、教育学部から理学部数学科へと志望を変えたのかなどを話します。
この記事を目にする高校生がどれだけいるのかもわかりませんし、私の選択は正直誰かの参考になるようなものではないと思います。
こんな考え方もあるのかとでも思ってもらえれば十分です。
高校1年生の時からずっと私の志望は教育学部の数学系(理系)でした。
進路志望調査や模試でもほかの学部を書いたことがほとんどないくらいです。
なぜ私が教育学部志望だったかというと、とても単純なのですが教員になろうと思っていたからです。
1年生のころは中学校の教員志望というだけしかありませんでしたので、教員志望だから教育学部としか考えていませんでした。
1年生の終わりごろか2年生になってからかは覚えていませんが、進路学習などを進めるうえで様々なことを調べるようになりました。
多くの教員が2つ以上の教員免許を持っているということを知ったものおそらくこの頃だったように思います。
この頃の私は中学校の数学教員免許と小学校の教員免許を取りたいと考えていました。深い理由があったというほどではなかったと思います。
教育学部しか考えていなかったといっても過言ではなかった1,2年生のころとは違い、3年生になるともう少し真剣に考えました。
この頃にはもっと大好きな数学を勉強したいというような思いも生まれつつあり、その一方で自分は本当に教員になりたいのかがわからなくなりました。
理学部数学科という選択肢がちらつき始めたのもこの頃でした。
本当に教員になりたいのかは最後までわからなくて悩みました。でも、教員という仕事に対して強いあこがれのようなものは確かにありました。だから、私はその思いを信じることにしました。
悩みながらもまだ教育学部を志望していました。それは単に大の苦手である英語を二次試験に使いたくはないという思いからでした。
志望が理学部数学科に変わったのは実をいうとセンター試験後のことでした。
ずっと英語を使いたくないという理由から選択肢の外に置き続けてはいましたが興味はあったのが理学部数学科でした。
センター試験で思うような結果が出ず、第一志望としていた教育学部はかなり難しかったのです。二次試験で高得点を出す必要がありました。
教育学部は二次試験の科目数が少ないので逆転は難しいといろいろなところで聞いていたためずいぶんと弱気になったように思います。
理学部数学科のほうが確実に可能性は高くなるのが判定からも明らかでした。
まあ、ネックの英語はひどい状況のままでしたが。
すぐに決断することはできず、かなり悩みました。普段なら絶対に親に意見を求めることはないのですが、この時ばかりは相談せずにはいられませんでした。
浪人も私立大への進学も無理ということもあり、前期で挑戦するとしても後期は確実なところを受けるしかありませんでした。後期の大学へ進学することになるかもしれないという覚悟を決めることもできなかったので挑戦すべきなのかわかりませんでした。
考えれば考えるほど、わからなくなっていったのを覚えています。
結局は英語を本気で頑張って理学部数学科に行くことに決めました。
決め手は、理学部数学科で中高の教員免許が取れること、やっぱり大好きな数学をもっとやってみたいという思いが強かったことでした。
苦手な英語を頑張らなくてはいけないけれど、理学部数学科を選べば取りたかった教員免許をとれるし、もっとやりたいと思った数学もできるのです。
そう考えるとこの選択が正解だと感じたんです。
いや、今となってみれば正解だと思いたかっただけなのでしょうが。
こんな正直言うと雑な決め方をしてしまった私ですが、今はとても楽しい大学生活を送っています!
よく言われるように大学でやる数学は高校までのものとは全然違いました。
数学を嫌いになってしまいそうなことも何度もありました 。
でも、わかる喜びは変わらず傍にあります。
中学生の時に数学って面白いと感じてからずっと数学が好きです。
大学の数学は難しいけれど、とても楽しんでいます。
難しい問題を友達と議論しあいながら解くことも増えましたし、放課後も遊びに行くだけでなく勉強会をすることもよくあります。
高校までは数学が好きという友達は正直のところ少なかったので、同じ数学好きが近くにいることがうれしかったりもします。
理学部数学科を選んだことが本当に良い選択だったのかはわかりません。
でも、あのとき真剣に悩んで決めたからこそ後悔はありません。そしてこんなに楽しくて充実した今があるのだからこれでよかったのかなと思います。
受験が近づいていた時は、泣くほど苦しんだし眠れないほど悩んだけどそれすらも懐かしいと思えるなんて思いませんでした。
だから、どんなに悩んだって自分が後悔しない選択をすればそれでいいんだと思います‼