映画「恋のしずく」感想(ネタバレあり)
公開からずっと見に行きたかった作品である「恋のしずく」を見に行ってきました!
作品紹介
舞台
東広島市・西条は日本三大酒処として知られています。
お酒がお好きな方は訪れてみてください。
ただ酒蔵通りのほかにあまり観光したりするようなところは思いつきませんが…。
今年はもう終わってしまいましたが、酒祭りの時に訪れることをオススメしますよ。
キャスト
この作品には、今年の2月に亡くなられた大杉漣さんも乃神酒造の蔵元役で出演されています。
簡単な内容
主人公の橘詩織は日本酒が苦手なのに研修で西条の酒蔵に行くことになってしまう。
そんな詩織が酒蔵での研修を通して日本酒を知っていく。
そして詩織に関わった人たちを変えていく。
内容(ネタバレあり)
ワインソムリエを目指す詩織は日本酒が嫌いだったが、くじで決められた研修先は西条の日本酒の酒蔵だった。
海外留学を希望している詩織にとってこの研修は必須であったため、詩織は研修先である乃神酒造へ訪れる。
「仕方ないから頑張ろう」そう思っていた詩織だったが、酒蔵に行くと今年は受け入れの予定はないと言われてしまう。
どうやら今年は研修を断ると決めた蔵元に対して反抗心を抱く息子の莞爾が勝手に話を進めて受け入れていたようだった。
単位のために研修を受けないわけにはいかない詩織は困り果てるが、乃神酒造の酒米を作る農家の娘である美咲が杜氏さんに話をしてくれたことで何とか研修を受けることになった。
その後も美咲のおかげで詩織は自分が日本酒が苦手なのではなく知らなかっただけなのだと知り、日本酒に向き合うことを決めた。
一方、莞爾は蔵元の息子でありながら絶対に蔵は継がないと決めていた。
というのも、莞爾の母が他界した時にも父はお酒を飲んでいたことで莞爾は父も酒も嫌いだと蔵を継がないことを決めたのだった。
それでも、乃神酒造がつぶれてしまうかもしれないことを危惧しどうすればいいかと思慮を巡らせ、たびたび父ともぶつかった。
父である蔵元はそんな莞爾の思いを知っていたのか、杜氏に莞爾の好きにさせてやってほしいと伝えていた。
そんなある日、蔵元は病気のため亡くなってしまう。
亡き父の遺品を整理していた莞爾は母の遺品を見つける。
父の死後、絶対に蔵は継がないという思いが揺らぎ、自分はどうするべきか悩んでいた莞爾は橋づくしをやってみることにした。
決意の固まった莞爾は杜氏と話すことにした。
「命なりけり」という新しい日本酒を作ってほしい。
それが母の願いであり、その研究のために父があの日も酒を飲んでいたということを知り、そして「命なりけり」を作ってほしいと蔵元として頼む。
感想
人は変われるのだと思う。
自分が見ているものが真実だとは限らない。
いや、むしろ自分が見えていないところにこそ大切なものがあるのかもしれない。
なんだか当たり前のことだと言ってしまえばそうなんだけれど、そんな当たり前のことでも気づかないでいることって多いんだろうな。
何に関しても知ることって大事だなと感じた。
詩織は日本酒を知らなかったから苦手なんだと思っていたし、莞爾は父の思いや母の最期の日の真実を知らなかったから父を嫌っていた。
嫌いだとか苦手だとか思う前に知ろうとしないといけないなと思う。
何事にも真剣に向き合って初めて見えるものがあるんだと思う。