理系大学生の一人暮らし

(元)数学科女子の一人暮らし

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映画「累‐かさね‐」感想(ネタバレあり)

 

累‐かさね‐」を見てきました。

平日の午前のためかお客さんは少なかったです。わずか10人ほど。

 

作品紹介

簡単に内容を言うと、

顔は醜いが天才的な演技力を持った累。

絶世の美を持つがとある理由で女優として目が出ず悩むニナ。

そんな2人がキスで顔を入れ替える。

というのが本筋ですね。 

 

内容(ネタバレあり)

 累とニナは不思議な口紅を使ってキスで顔を入れ替える。

強い劣等感を持つ累はニナと顔を入れ替えることで優越感や自信を感じていく。

逆にニナは自分の人生が奪われるのではという恐怖を抱く。

 

顔が醜いという劣等感から暗く人を避けていた累。

羽生田のすすめによりニナと顔を交換し、女優”丹沢ニナ”となる。

この関係を始めたばかりのニナは累の演技力を利用して自らの名を売ろうと考え、累を偽物として育てていく。

一方、累は自分に向く目が全然違うことに驚きと戸惑いを抱いていた。

 

ニナは持病のため、突然眠って長く目を覚まさないことがあるため不安を抱いていた。

そんなある日、ニナはまた眠ってしまった。目が覚めると5か月後。

累はニナの顔を借り続け、さらに多くの仕事をこなしていた。

もうすでに丹沢ニナは世間が注目する女優へと成長していたのだ。

ニナは本当に累に人生を奪われていくように感じる。

 

まだ累は顔を変えて仕事をし続けることでニナの人生を奪っているという罪悪感を感じていたのだが、羽生田から母が他人の顔と人生を奪って生きていたことを聞く。

羽生田は累にもそれを期待していたのだ。同じころニナも累の母の真実にたどり着く。

累は母と同様にニナの人生を奪うことに決めた。

 

感想

当初は劣等感の塊だった累と優越感と自信に満ちていたニナだったが、話が進むにつれて徐々に変わっていくのが面白かったです。

また、ニナが発作で眠ってしまう前までは累に対してニナが「顔を返せ」と言っていたのに、ニナが倒れ累がニナとしていくつもの仕事をこなしていくうちに累がニナに「顔を返してください」と言うようになるのが面白いです。

顔を返してくださいというのに累はまだ罪悪感を抱いている。本当はもう累は丹沢ニナの人生を自分のもののように思い始めているように感じました。

2人が烏合をめぐってもめた時には烏合が累の中身を見ていてニナ自身があった時に違うと言っていたので顔を入れ替えたからと言って累が演じた丹沢ニナとニナ自身は別の人なんだなというのは強く感じました。

同時に、暗く自信のなさそうだった累がニナの顔を借りている間だけ自信を持てていたのがニナの人生を奪い始めてから累でいるときも以前より堂々とし始め、逆にニナが自信を失っていきました。

外見が変わるだけで人は変わってしまうのだとも感じました。

劣等感と優越感、光と闇。

そんな正反対な2人だからこそ起こりえた物語なのだと思います。

とても面白い作品でした!

 

 

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